『紅の豚』飛行機の名前は?ポルコとカーチスの飛行艇を紹介

『紅の豚』でポルコが乗っている、あの赤い飛行機。形も色も印象的ですが、名前まで覚えていないという人もいるのではないでしょうか。

ポルコの愛機は「サボイアS.21試作戦闘飛行艇」、ライバルのカーチスが乗る青い機体は「カーチスR3C-0非公然水上戦闘機」です。

また、ポルコの機体は映画の途中で修理・改造され、改修後の姿は公式の模型商品などで「サボイアS.21F 後期型」として紹介されています。

名前だけを見ると難しそうですが、まずは「赤いサボイア」と「青いカーチス」で整理すると分かりやすいです。この記事では、それぞれの機体の特徴と、実在する飛行機との関係を紹介します。

※ここから『紅の豚』の機体修理や対決場面に関するネタバレを含みます。

『紅の豚』の飛行機の名前を一覧で確認

ポルコとカーチスの機体は、公式の模型商品で次のように区別されています。

乗る人物・登場時期機体名見分けるポイント
ポルコ・映画前半サボイアS.21試作戦闘飛行艇赤い艇体と、その上に配置されたエンジン
ポルコ・改修後サボイアS.21F「後期型」エンジン周辺や主翼が変わり、フィオの座席も設けられる
ドナルド・カーチスカーチスR3C-0非公然水上戦闘機青い機体、上下二段の翼、機体下のフロート

出典:ファインモールド『紅の豚』シリーズ

ここで少し紛らわしいのが、「カーチス」は人物を指す場合と、機体名の一部を指す場合があることです。

人物について話しているのか、乗っている飛行機について話しているのかを分けると、読み違いを防げます。この記事では、必要に応じて機体を「カーチスR3C-0」と表記します。

ポルコの赤い飛行機は「サボイアS.21」

ポルコの愛機として登場するのが、サボイアS.21です。深い赤色の艇体に翼が伸び、その上にエンジンとプロペラが配置されています。

三鷹の森ジブリ美術館の公式オンラインショップでも、映画前半の機体は「サボイアS.21 試作戦闘飛行艇」として紹介されています。

出典:三鷹の森ジブリ美術館オンラインショップ「サボイアS.21 試作戦闘飛行艇」

水面に浮かんでいるときには小さな船のようにも見え、飛び立つと空を駆ける飛行機になる。この二つの姿を持つことが、海を舞台にした『紅の豚』の風景に合っています。

飛行場の滑走路だけではなく、入り江や海面が出発点になる。サボイアは、ポルコの暮らし方そのものと結びついた乗り物です。

「紅の豚」は機体名ではない

赤い機体の印象が強いため、「紅の豚」が飛行機の名前のように感じられるかもしれません。しかし、機体名として押さえたいのはサボイアS.21です。

「ポルコの赤い飛行機の名前を知りたい」という疑問なら、まずこの名前を覚えれば大丈夫です。

なお、公式ページでも「S.21」「S-21」など、記号の表記に違いが見られます。機体を調べるときには、「サボイア」という名前も一緒に確認すると見つけやすくなります。

サボイアS.21とS.21Fの違いは?映画の途中で改修される

映画でポルコが乗る赤い機体は、前半から最後まで、まったく同じ状態というわけではありません。

カーチスとの戦いで損傷したあと、ポルコは機体をピッコロ社へ持ち込みます。そこでフィオが設計に関わり、修理と改造が行われます。

改修後の機体が、公式の商品名などで「サボイアS.21F 後期型」と区別される姿です。ポルコが途中で無関係な別の飛行機へ乗り換えた、という話ではありません。

ファインモールドの解説でも、後半の機体は修復に加えてエンジンと主翼が刷新されたものとして紹介されています。

出典:ファインモールド「サボイアS.21F 後期型」

改修後はエンジン周辺や主翼、フィオの座席に注目

映画を見比べるなら、赤い塗装よりも、機体の形に注目すると違いを捉えやすくなります。

ジブリ美術館の公式商品紹介では、ラジエーターの形状、主翼の形や取り付け角度、機首側に設けられたフィオの座席などが改修点として挙げられています。

出典:三鷹の森ジブリ美術館オンラインショップ「サボイアS.21F 後期型」

こうした変更を知ると、工場の場面も、単に壊れたところを直している時間ではなくなります。フィオたちが考え、手を動かした結果が、後半の機体の姿に残っているからです。

ここからは考察ですが、サボイアの改修には、ポルコ一人の愛機へ、ほかの人たちの仕事が重なっていく面白さがあります。

空で操縦するのはポルコでも、その飛行を支えているのは彼だけではない。名前の末尾や機体の小さな変化にも、工場で働いた人たちの存在が感じられるんよな。

カーチスの青い飛行機は「カーチスR3C-0」

ライバルのドナルド・カーチスが操縦するのは、カーチスR3C-0非公然水上戦闘機です。

ファインモールドの公式紹介では、カーチスの乗機を「複葉水上戦闘機」と説明しています。複葉とは、主翼が上下二段に配置されている形のことです。

出典:ファインモールド「カーチスR3C-0非公然水上戦闘機」

サボイアとは翼の構成が違い、機体の下には水に浮かぶためのフロートがあります。色だけでなく、横や正面から見た形でも見分けられる機体です。

同じ海から飛び立つ飛行機でも、ポルコとカーチスでは仕組みが違います。ここを整理すると、「飛行艇」と「水上機」の呼び方や、実在機との関係も理解しやすくなります。

ポルコの「飛行艇」とカーチスの「水上機」はどう違う?

ここまで二機を紹介してきましたが、厳密には、ポルコのサボイアとカーチスの機体は、水に浮く仕組みが異なります。

サボイアは、胴体そのものが船のように水面に浮く「飛行艇」。カーチスR3C-0は、胴体の下に取り付けたフロートで浮く「フロート式水上機」です。

水上で離着水できる航空機を広く「水上機」と呼び、その中に飛行艇やフロート式の機体があります。そのため、どちらも水上機ですが、どちらも同じ構造の飛行艇というわけではありません。

専門用語を全部覚える必要はありません。水面にいる場面で、どの部分が水に接しているかを見ると、違いが分かりやすくなります。

サボイアは船のような胴体、カーチスは機体下の浮きが目印

サボイアは、赤い艇体が直接水に浮きます。一方、カーチスR3C-0では、左右の大きなフロートが機体を水面から支えています。

この違いは、飛び立ったあとの姿にも残ります。カーチスの機体の下にはフロートが見え、サボイアには船底を思わせる艇体の形が見えます。

色で見分けるだけでなく、翼が何段あるか、水に浮く部分がどこにあるかに注目すると、二機の個性をつかみやすくなるでしょう。

『紅の豚』の飛行機は実在する?映画の機体は創作

サボイアやカーチスという名前を聞くと、昔、同じ姿の飛行機が実際に飛んでいたようにも感じられます。

ただし、映画に登場するサボイアやカーチスは、実在した機体をもとに宮﨑駿監督が創作したものです。歴史上の航空機を、そのまま登場させたわけではありません。

この点は、三鷹の森ジブリ美術館の公式オンラインショップによる特集でも説明されています。

出典:三鷹の森ジブリ美術館オンラインショップ「飛行艇時代に遡って」

つまり、「実在機が参考になっている」と「映画と同じ機体が実在した」は、分けて考える必要があります。

模型や資料を調べるときも、実機の説明なのか、映画の設定なのかを確認すると混乱しにくくなります。

名前だけで実在機と同じ性能だと判断しない

機体名が似ていても、翼の形やエンジン、武装などが同じとは限りません。映画の機体の速さや強さを、実在機の数値だけで説明することにも注意が必要です。

さらに、『紅の豚』には映画とは別に原作漫画『飛行艇時代』があり、公式模型にも「原作版」と「映画版」の区別があります。

ファインモールドは、映画後半のサボイアとは別に、『飛行艇時代』に登場する機体を「原作版後期型」として紹介しています。

出典:ファインモールド「サボイアS.21F 原作版後期型」

実在機、原作漫画、映画の三つを区別する。細かな設定まで知りたくなったときには、この整理が役立ちます。

二機の名前を知ると、対決場面の見方も変わる

ポルコとカーチスの対決では、赤と青の機体が空を駆けます。名前と形を押さえておくと、どちらがどこを飛んでいるのかを追いやすくなります。

サボイアの一段の主翼と艇体、カーチスの上下二段の主翼とフロート。シルエットにも違いがあるため、機体が小さく映る場面でも見分ける手掛かりになります。

ただし、見た目の違いだけで「こちらのほうが必ず速い」「この形なら絶対に勝てる」とは言えません。対決には、操縦者の判断や機体の状態も関わります。

特にサボイアは、改修までの過程が物語の中で描かれています。後半に飛ぶ姿には、ポルコの操縦だけでなく、フィオや工場の人たちの仕事も重なっているのです。

機体は、登場人物の仕事を映す存在でもある

ここからは考察ですが、『紅の豚』の飛行機は、人物を目的地へ運ぶだけの道具ではないように感じられます。

機体の不調はポルコの行動に影響し、修理にはお金が必要になります。設計と製造には人の手がかかり、完成すれば実際に空へ上げて確かめる。その過程が描かれることで、飛行機に仕事の手触りが生まれています。

名前だけなら短く答えられるサボイアですが、映画の中では、直す人、飛ばす人、それを見守る人の関係まで背負っています。

そう考えると、赤い機体が再び飛ぶ場面には、「かっこいい飛行機が戻ってきた」だけではない面白さがあるんよな。

名前を覚えたあとに見返したい三つのポイント

まず見比べたいのは、水面に浮かんでいるときの姿です。艇体で浮くサボイアと、フロートで浮くカーチスの構造が分かります。

次に、サボイアの改修前後です。エンジン周辺、主翼、フィオの座席に注目すると、工場で行われた変更が完成した機体につながります。

そして、二機が同じ画面に入る対決場面。色と形の違いを知ったうえで追うと、操縦や位置取りにも目を向けやすくなるでしょう。

難しい性能表を覚えなくても、名前と形が少し分かるだけで、空を飛ぶ場面に見つけられるものが増えていきます。

まとめ|赤いサボイアと青いカーチスを覚えよう

『紅の豚』でポルコが乗る赤い機体は、サボイアS.21試作戦闘飛行艇です。ピッコロ社での改修後は、公式の商品などでサボイアS.21F「後期型」と区別されています。

ライバルの青い機体は、カーチスR3C-0非公然水上戦闘機。サボイアが艇体で浮く飛行艇なのに対し、こちらはフロート式の水上機です。

二機とも実在機をもとにした創作であり、映画の設定と現実の航空機の情報は分けて確認することが大切です。

まずは「ポルコの赤いサボイア」「カーチスの青い複葉機」。この二つを押さえると、修理の場面から空の対決まで、機体の違いを楽しみながら見られるのではないでしょうか。

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