『猫の恩返し』主題歌は何?つじあやのの歌とエンディングを紹介

『猫の恩返し』の最後に流れる、軽やかで優しい歌。曲名や歌っている人を知りたくなった方もいるのではないでしょうか。

『猫の恩返し』の主題歌は、つじあやのさんの「風になる」です。映画のエンディングで使われているのは、アコースティック・バージョンです。

同じ「風になる」でも、シングルに収録された曲と映画で流れるバージョンには区別があります。映画の余韻をもう一度味わいたいときは、曲名に加えてバージョン名も確認しておくと分かりやすくなります。

この記事では、主題歌の基本情報、つじあやのさんについて、映画のエンディング版と通常版の違いを紹介します。後半では、楽曲が作品の余韻にどうつながるのかも考えていきます。

『猫の恩返し』の主題歌はつじあやの「風になる」

「風になる」は、2002年6月26日に発売された、つじあやのさんのシングルです。つじさんの公式サイトでは、スタジオジブリ映画『猫の恩返し』の主題歌として掲載されています。

映画の公開日は2002年7月20日。主題歌のシングルは、映画の公開に先がけて発売されていました。

出典:つじあやの公式サイト「風になる」/スタジオジブリ公式サイト『猫の恩返し』

曲名だけを見ると、猫や男爵といった作品固有の言葉は入っていません。そのため、映画の物語を離れて、一曲の歌として楽しめるところも特徴といえます。

一方で、「風になる」という題名には、身軽さや、外へ向かっていく動きを重ねることができます。作品と一緒に受け取ると、冒険の後に気持ちがほどけていくような印象にもつながるのではないでしょうか。

ただし、これは題名と映画を重ねた解釈です。曲名が主人公の特定の心情を表していると、公式に決められているわけではありません。歌だけで聴くときと、映画の最後に聴くときで、受け取り方が変わる余地がある曲です。

映画のエンディングはアコースティック・バージョン

『猫の恩返し』の主題歌を探す際に押さえておきたいのが、「風になる」には通常版とアコースティック版があるという点です。

つじあやのさんの公式サイトによると、シングルには「風になる」と「風になる(Acoustic Version)」の2曲が収録されています。

さらに、ビクターの公式ストアでは、2曲目が「Acoustic Version/“猫の恩返し”エンディングVersion」と案内されています。映画の最後に流れる歌を探しているなら、この表記が目印になります。

出典:VICTOR ONLINE STORE「風になる」収録曲情報

別の主題歌ではなく、同じ曲の異なるアレンジ

通常版とアコースティック版は、題名の違う二つの主題歌ではありません。同じ「風になる」を、異なるアレンジで収録したものです。

そのため、「主題歌は『風になる』と聞いたけれど、映画で聴いた印象と少し違う」と感じた場合は、まずバージョン名を確かめてみるとよいでしょう。

音楽は、旋律や歌声だけでなく、伴奏の響きや音の重なり方によっても印象が変わります。映画で耳にした余韻をたどりたいのか、一曲の楽曲として別の表情も楽しみたいのか。その違いで、聴き比べる面白さも生まれます。

映画のエンディングを思い浮かべながら探すなら、まずは「風になる(Acoustic Version)」。そこから通常版を聴くと、同じ曲でも受け取る雰囲気が変わるかもしれません。

サウンドトラックにもエンディング版を収録

「風になる(Acoustic Version)」は、『猫の恩返し』のサウンドトラックにも収録されています。徳間ジャパンの公式商品ページでは、25曲目として確認できます。

サウンドトラックには、映画の場面に付けられた曲名が並び、その中に主題歌も入っています。歌だけを楽しむシングルに対して、サウンドトラックは劇中音楽とともに作品の流れをたどれる構成です。

出典:徳間ジャパン公式『猫の恩返し サウンドトラック』

なお、映画の劇中音楽を担当したのは野見祐二さん、主題歌を担当したのはつじあやのさんです。スタジオジブリの公式作品ページでも、それぞれ別の担当として記載されています。

映画の音楽を調べるときは、「物語の中で流れる音楽」と「最後に流れる歌」を分けると、探している曲にたどり着きやすくなります。

歌っているつじあやのはどんな人?

つじあやのさんは、京都市生まれのシンガーソングライターです。公式プロフィールによると、高校時代からミニライブや作詞作曲活動を始め、1999年に『君への気持ち』でメジャーデビューしました。

出典:つじあやの公式サイト「Profile」

音楽活動の特徴の一つが、ウクレレです。公式サイトのウクレレ教室の紹介では、高校のフォークソング部でウクレレを始めたことや、ウクレレを取り入れた音楽性が紹介されています。

出典:つじあやの公式サイト「つじあやのウクレレ教室」

「風になる」をきっかけに名前を知った場合は、公式サイトに掲載されているミュージックビデオやライブ映像から、ほかの歌にも触れてみるとよいでしょう。映画の主題歌を歌う人、という入口から、つじさん自身の音楽へと楽しみを広げられます。

公式サイトの「Video」ページには、「風になる」のミュージックビデオやライブ映像も掲載されています。

映画と結び付いた歌には、曲を聴くと作品を思い出し、作品を思い出すとまた曲を聴きたくなる面白さがあります。「風になる」も、映画と音楽を行き来しながら味わえる一曲です。「風になる」がエンディングに残す軽やかな余韻

「風になる」を映画のエンディングとして考えるとき、注目したいのは、物語を締めくくる歌の役割です。

映画の最後に流れる音楽は、登場人物のその後を言葉で説明するものとは限りません。物語が終わった後、どんな気持ちを持ち帰るか。その受け取り方に、音楽の響きが関わってくることもあります。

『猫の恩返し』では、アコースティック・バージョンの「風になる」が、その出口を作っていると考えられます。冒険の興奮をさらに大きくするというより、肩の力を抜いて、映画の外へ送り出してくれるような位置にある曲です。

ここからは、曲の印象と映画との関係についての考察です。選曲した制作側の意図を断定するものではありません。

壮大な冒険の後に、身近な歌声が届く

『猫の恩返し』という題名には、不思議な世界へ連れていかれそうな響きがあります。一方、主題歌の「風になる」は、作品固有の登場人物や設定を知らなくても聴ける歌です。

この距離感が、エンディングの魅力の一つではないでしょうか。

映画の世界だけで完結する歌なら、その場所に気持ちをとどめる働きもあるでしょう。「風になる」は、映画を思い出しながらも、聴き手自身の日常に重ねられる余地があります。

不思議な物語から帰ってきた後にも、自分の生活の中で聴き続けられる。そうした開かれた感じが、エンディングの軽やかさにつながっているように受け取れます。

映画は終わっても、こちらの毎日は続いていく。その境目に、そっと置かれているような歌なんよな。

明るい曲でも、受け取る気持ちは一つではない

軽やかな曲だからといって、必ず明るい気持ちだけになるとは限りません。物語との別れを寂しく感じる人もいれば、何かを始めたくなる人もいるでしょう。

また、同じ曲でも、映画を見終えた直後と、何も知らずに聴いたときでは印象が変わります。曲そのものの響きに、それまで見てきた映像や人物への思いが重なるためです。

だからこそ、「この主題歌はこういう気持ちで聴くのが正解」と決める必要はありません。

少し元気が出るのか、穏やかな気持ちになるのか、それとも楽しかった物語の終わりが寂しくなるのか。自分に残った感情から、映画のどこが心に触れたのかを考えてみるのも、一つの楽しみ方です。

歌詞の意味をハルの気持ちと決めつけなくてもいい

映画の主題歌を聴いていると、歌詞の中の人物を、作品の登場人物に当てはめたくなることがあります。

「風になる」についても、映画と重ねながら意味を考えることはできます。ただし、歌の語り手をハルやバロンと断定したり、歌詞を二人の関係の公式な説明として扱ったりすることは避けたいところです。

主題歌として使われている事実と、歌詞の一つひとつが特定の登場人物を指しているかどうかは、分けて考える必要があります。

むしろ、登場人物に一対一で当てはめないことで、歌の受け取り方は広がります。映画の中の誰かを思い浮かべてもいいし、自分にとって大切な人や、これからの時間を重ねてもいい。

主題歌やから、全部を映画の答えにせんでもええんちゃうかな。映画と響き合いながら、歌は歌として聴き手に届く。そんな関係として楽しむこともできます。

「作品と重ねると、こう感じられる」という考察と、「作者はこの意味で書いた」という制作情報は別のものです。

この違いを押さえると、根拠のない裏設定に頼らず、自分なりの受け取り方を大切にできます。

映画の余韻を楽しむなら、歌と劇中音楽の両方に注目

主題歌が気になったら、その一曲を聴き直すだけでなく、劇中音楽との関係に目を向ける楽しみ方もあります。

劇中音楽は、場面の動きや空気と結び付いています。一方、エンディングの歌は、物語全体を振り返る時間に寄り添います。同じ映画の音楽でも、届くタイミングと役割が違うのです。

『猫の恩返し』のサウンドトラックでは、劇中音楽と「風になる(Acoustic Version)」が一枚に収録されています。収録内容は、徳間ジャパン公式のサウンドトラック紹介ページで確認できます。

どの曲で場面を思い出すのか。主題歌に入ったとき、気持ちはどう変わるのか。そんなふうに音楽へ耳を向けると、あらすじを追うときとは違った角度から作品を楽しめるでしょう。

まとめ|『猫の恩返し』の最後を彩るのは「風になる」

『猫の恩返し』の主題歌は、つじあやのさんの「風になる」。映画のエンディングに使われているのは、アコースティック・バージョンです。

シングルには通常版とアコースティック版が収録され、映画のエンディング版はサウンドトラックにも収められています。映画で聴いた歌を探している方は、「Acoustic Version」という表記を目印にしてください。

そして、この歌の楽しみは、曲名を知るだけでは終わりません。映画と重ねて聴くのか、一曲の歌として聴くのかによっても、残る印象は変わります。

物語の余韻と、自分の今の気持ち。その両方に耳を傾けながら聴いてみると、「風になる」が少し違って聞こえるかもしれません。

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