『天狗の台所 Season3』はどんな話なのか。タイトルに「天狗」とあるけれど、妖怪が活躍するファンタジーなのか、それとも料理を楽しむドラマなのか。初めて作品を知った方には、少し不思議に感じられるかもしれません。
本作は、天狗の末裔である兄弟と、その仲間たちの暮らしを、自然や料理とともに描くシリーズの第3弾です。駒木根葵汰さん、塩野瑛久さん、越山敬達さんが引き続き出演し、別々の生活を送っていた三人が、再び天狗の里に集まります。
BS-TBSで2026年10月1日に放送が始まり、毎週木曜よる11時から放送中です。
原作は田中相さんの漫画『天狗の台所』。Season3では、原作者の監修のもと、ドラマ独自の物語が展開します。
自然のなかで食材を育て、料理を作り、誰かと食べる。その時間を描く作品ですが、Season3の導入には、大切な人との別れや、里の暮らしを誰が引き継ぐのかという問題もあります。
この記事では、公式の紹介やあらすじをもとに、Season3の物語の出発点と、過去シリーズとのつながり、キャストを整理します。
※2026年10月6日時点の情報です。Season3の第1話の導入と、過去シリーズの設定・一部の到達点に触れます。未放送の回や最終回の結末は扱いません。
出典:BS-TBS公式『天狗の台所 Season3』、公式「はじめに」
『天狗の台所』はどんな作品?天狗の末裔たちの暮らしを描く
ニューヨーク育ちの少年が、日本の兄のもとへ
シリーズの出発点となるのは、ニューヨークで育った少年・飯綱オンです。オンは、自分が天狗の末裔であることを知らされます。
そして天狗のしきたりに従い、14歳の一年間を、日本で暮らす兄・飯綱基とともに隠遁生活を送ることになります。
兄の基を演じるのが駒木根葵汰さん、弟のオンを演じるのが越山敬達さんです。そこに、塩野瑛久さん演じる基の幼なじみ・愛宕有意が関わり、三人の関係が描かれていきます。
オンにとって、兄との生活は、それまでの暮らしとは大きく違うものです。慣れない場所で、食材や料理に触れながら、少しずつ里での時間を知っていきます。
不思議な設定と、身近な食卓が同じ世界にある
『天狗の台所』には、天狗の血筋やしきたり、犬のむぎとの会話といったファンタジーの要素があります。一方で、暮らしの中心にあるのは、食材を手に入れ、調理し、食べるという身近な営みです。
不思議な設定を持つ人々が、日々の食事や生活に向き合っていることが、この作品の特徴です。
「天狗」という言葉から大きな戦いや冒険を想像した方は、まず、兄弟と仲間たちの食卓を描く物語として捉えると、作品の雰囲気を理解しやすいでしょう。
食べるために手を動かし、同じ場所で時間を過ごす。その積み重ねから、人との距離や、その土地への思いがどう変わるのかを見る作品とも考えられます。
Season3はどんな話?再会のきっかけは、里の大切な人との別れ
春の里に、基・有意・オンが再び集まる
Season3は、春を迎えた天狗の里から始まります。基が暮らす庵に、有意とオンがやってきますが、今回は気軽な訪問ではありません。
三人が集まるきっかけは、里の少女・ひなの祖母であるチヨの訃報です。オンにとってチヨは、14歳で里に来て以来、世話になってきた大切な人でした。
公式の第1話あらすじでは、悲しむオンの一方で、基がチヨの好物を生かした料理を作り、ひなたちに差し入れることが紹介されています。
ここでは、料理が単なるおいしそうな食事ではなく、亡くなった人を思い、残された人に気持ちを届ける行動にもなっています。
言葉だけでは何を伝えればいいか分からないとき、食事を作ることでできることもある。公開された導入からは、そんな食と人間関係のつながりが読み取れます。
残された田んぼを前に、オンが自分にできることを考える
さらに、ひなの一家が里を離れることも、基とオンに伝えられます。チヨが残した田んぼや、人が減っていく里の様子を見て、オンは自分にも何かできないかと考え始めます。
Season3の出発点には、里の暮らしを楽しむだけでなく、その暮らしを今後どうつないでいくのかという問いがあります。
自然のある暮らしは魅力的です。でも、田んぼや畑は、誰かが手をかけているから続いている。その人がいなくなったとき、場所だけが残れば、同じ生活が自然に続くわけではありません。
「ここが好きやから何かしたい」と思うことと、実際に引き受けて続けること。その間には、経験や時間、周囲との相談が必要になるはずです。
オンの気持ちがどんな行動につながり、基や有意がどう関わるのか。Season3では、食卓とともに、里で暮らすことの責任にも注目したいところです。
なお、これは公式に公開された導入から考えられる見どころです。オンの選択がどんな結果になるのかは、今後の本編で確認する必要があります。
過去シリーズとのつながり|オンが里と関わる理由の変化
Season1は、しきたりによって始まる兄弟の生活
2023年に放送されたSeason1では、オンが天狗のしきたりによって、日本の兄・基のもとで一年間暮らすことになります。
最初から自分で選んだ生活というより、突然知らされた血筋や決まりに従って始まる時間です。兄弟の関係や、里での日常を知るための土台となるシーズンです。
Season3から見始める方は、オンがかつてこの里で一年間を過ごし、基や周囲の人々と関係を築いたことを押さえておくと、再会やチヨへの思いを理解しやすくなります。
Season2は、ニューヨークへ戻ったオンが再び里を訪れる
2024年に放送されたSeason2では、ニューヨークに戻ったオンが、里での暮らしを忘れられずにいます。母とのけんかをきっかけに家を飛び出し、基のもとへ戻ってくるところから物語が始まります。
ただし、その行動には問題もあり、帰りの旅費をどうするかという現実にも向き合います。里が好きだという気持ちだけで、すべてが解決するわけではない設定です。
そしてSeason3では、三人がそれぞれの生活を経て、再び里に集まります。こうして並べると、オンにとって里が、しきたりで訪れた場所から、自分の意思や役割を考える場所へ変わってきたようにも受け取れます。
その変化を人物の成長として見るなら、過去シリーズから順番に追うことで、Season3の選択もより深く考えられるでしょう。
出典:BS-TBS公式「Season1」、BS-TBS公式「Season2・あらすじ」
『天狗の台所 Season3』のキャスト・登場人物
Season3でも、基・有意・オンを演じる三人が続投します。家族や里の人々に加え、新たな天狗の末裔や移住者も登場します。
| キャスト | 役名 | 人物の位置づけ |
|---|---|---|
| 駒木根葵汰 | 飯綱基(いづな・もとい) | オンの兄。天狗の里で暮らす |
| 塩野瑛久 | 愛宕有意(あたご・ゆい) | 基の幼なじみ |
| 越山敬達 | 飯綱オン | 基の弟。ニューヨーク育ち |
| 古屋呂敏 | 愛宕慈雨(あたご・じう) | 有意の兄 |
| 柊木陽太 | 白峯凪(しらみね・なぎ) | 14歳で隠遁生活を送る天狗の末裔 |
| オクイシュージ | 國弘譲二 | 謎の移住者 |
| 永尾柚乃 | ひな | 里の小学生 |
| 角田晃広(東京03) | むぎ〈声〉 | しゃべる犬 |
| 渡辺真起子 | 飯綱一乃 | 基とオンの母 |
| 原田泰造 | エリス・ウィルソン | 基とオンの父 |
駒木根葵汰・塩野瑛久・越山敬達が引き続き出演
駒木根葵汰さんが演じる基は、里での生活を続けている兄です。越山敬達さん演じるオンは、その暮らしを経験したうえで、再び里を訪れる弟。そして塩野瑛久さん演じる有意が、二人の生活に関わります。
Season3の公式紹介では、オンがニューヨークへ戻り、有意が会社を立ち上げることを宣言した、その後の三人が再会すると説明されています。
同じ場所に集まっても、それぞれが過ごしてきた時間は違います。再会した三人が、以前と変わった部分をどう受け止めるのかも、続編として気になるところです。
新キャストは柊木陽太とオクイシュージ
柊木陽太さんが演じる白峯凪は、14歳で隠遁生活を送る新たな天狗の末裔です。シリーズの出発点であるオンと同じように、天狗のしきたりに関わる人物として登場します。
ただし、年齢や立場に共通点があっても、凪がオンと同じ経験をするとは限りません。新しい人物が里の暮らしをどう感じるのか、オンがどのように関わるのかは、本編で確かめたい部分です。
オクイシュージさん演じる國弘譲二は、謎の移住者として発表されています。紹介段階では分からない部分もあるため、移住の理由や人物の目的を想像で補うことはできません。
里を知る人々のなかに、新しく入ってくる人がいる。その出会いが、いつもの暮らしにどんな変化をもたらすのかに注目したいですね。
出典:BS-TBS公式「Season3・キャスト発表第二弾」
原作は田中相の漫画|Season3は原作者監修のオリジナルストーリー
『天狗の台所』の原作は、講談社「月刊アフタヌーン」で連載されている田中相さんの漫画です。
Season3は、原作漫画をもとにしながら、原作者の監修のもとでドラマ独自の物語を展開する作品です。
原作者の公式コメントでも、漫画とドラマでは異なる展開があり、脚本の初期段階から関わっていることが説明されています。
そのため、漫画を読んでいれば、Season3で起きる出来事や結末がすべて分かるというわけではありません。原作の内容と、ドラマで描かれた内容は分けて捉える必要があります。
漫画には漫画の、映像には映像の表現があります。ドラマでは料理を作る手元や風景、俳優同士の会話などを通じて、里で過ごす時間が表現されます。原作を知っている方も、ドラマでの人物の変化を改めて追える構成といえるでしょう。
Season3から見ても分かる?過去シリーズを見る順番
これからシリーズを見始めるなら、基本的にはSeason1、Season2、Season3の順番が分かりやすいでしょう。
Season1で、オンが基と暮らすことになった理由や、里の人々との関係を知る。Season2で、一度離れた里へ戻ってきたオンの気持ちを追う。その流れが、Season3で里のために何かをしたいと考える導入につながります。
一方、Season3に興味を持った方は、まず現在の物語に触れ、人物の背景をもっと知りたくなったら過去シリーズへさかのぼる入り方もあります。
その場合は、少なくとも次の関係を押さえておくと整理しやすくなります。
- 基とオンは兄弟で、育ってきた環境が異なる。
- オンは14歳の一年間、しきたりに従って基と暮らした。
- 有意は基の幼なじみで、兄弟の暮らしに関わってきた。
- オンにとって、里は以前から人とのつながりがある場所である。
ただし、人物紹介だけでは伝わらない関係の積み重ねもあります。三人の距離感や、オンが里に抱く思いをじっくり知りたい方には、Season1から追う見方が向いています。
出典:BS-TBS公式「Season1」、BS-TBS公式「Season2」
放送情報|BS-TBSで毎週木曜よる11時
『天狗の台所 Season3』は、2026年10月1日から、BS-TBSで毎週木曜よる11時~11時30分に放送されています。
2026年10月6日時点では、第1話の放送が終了し、公式サイトでは10月8日放送の第2話が案内されています。
脚本は岨手由貴子さん、天野千尋さん、熊本浩武さん。監督は長島翔さん、畑中みゆきさん、宮﨑萌加さん、小山亮太さんが担当し、音楽はVaVaさんが手がけます。
過去シリーズの公式サイトに掲載されている放送時間は、初回放送や以前の再放送の情報である場合があります。Season3を視聴する際は、現在の公式サイトと番組表を確認してください。
出典:BS-TBS公式『天狗の台所 Season3』、公式「放送情報・スタッフ」(確認日:2026年10月6日)
まとめ:Season3は、里との関わりを選び直す三人の物語
『天狗の台所 Season3』は、天狗の末裔である兄弟と仲間たちの暮らしを、料理や自然とともに描くシリーズの続編です。駒木根葵汰さん、塩野瑛久さん、越山敬達さんが続投し、新たな人物も加わります。
過去シリーズでは、オンが里の暮らしを経験し、一度離れてから戻ってきました。Season3では、大切な人との別れをきっかけに、里で自分に何ができるのかを考え始めます。
おいしそうな料理とともに見たいのは、その食卓や暮らしを、誰がどう支えていくのかという部分です。
好きな場所に帰ることと、そこで何かを引き受けることは、少し違うんよな。オンの思いに基や有意がどう向き合うのか。三人の関係と、里での新しい選択を追っていきたい作品です。

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