『風立ちぬ』で二郎が食べていた、黄色い生地の間に黒っぽいものが挟まったお菓子。「ケーキみたいやけど、中身は何なんやろ」と気になった人もいるのではないでしょうか。
あのお菓子は「シベリア」です。カステラで羊羹やあんこを挟んだ、実在するお菓子で、映画のために作られた架空の食べ物ではありません。
ジブリパークの公式サイトでも、『風立ちぬ』に登場した、カステラであんこを挟んだお菓子として紹介されています。
参考:ジブリパーク公式「FOOD」ミルクスタンド シベリ❆あん
この記事では、シベリアの中身や名前の由来、現在も食べられる場所を紹介します。映画の結末には触れません。
『風立ちぬ』のシベリアは、カステラと羊羹を組み合わせたお菓子
シベリアの特徴は、カステラのような黄色い生地と、その間に挟まれた小豆の層です。
見た目はサンドイッチやケーキに似ていますが、中に入るのはクリームではなく、羊羹やあんこ。洋菓子を思わせる生地と、和菓子の材料が組み合わされています。
「カステラも羊羹も甘いのに、さらに重ねるん?」と思うかもしれません。ただ、材料を知ると、映画の中では分からなかった味の方向が想像しやすくなりますね。
黄色い部分だけでなく、真ん中の小豆の層まで一緒に味わうお菓子と考えると、分かりやすいでしょう。
「あんこ」と「羊羹」、どちらが入っているの?
シベリアについて調べると、「あんこを挟む」という説明と、「羊羹を挟む」という説明が見つかります。
ジブリパークの公式案内では、あんこを挟んだお菓子と説明しています。一方、製造元の商品を見ると、羊羹を使ったものもあります。
例えば、村岡総本舗のシベリアは、カステラの間に自家製餡と羊羹を組み合わせた五層の商品として紹介されています。
つまり、「シベリア」という名前でも、層の数や餡の使い方まで、すべての商品が同じではありません。
なお、現在販売されている商品の作り方から、映画に登場するシベリアの細かな配合まで特定することはできません。実際のお菓子の例と、作中の品物は分けて受け取るのがよいでしょう。
シベリアという名前の由来は?
食べ物の名前なのに、なぜロシアの地域名を思わせる「シベリア」なのでしょうか。
山崎製パンの公式FAQでは、大正7年のシベリア出兵のころに作られたことから名づけられ、シベリアの凍土を模したものといわれる、という説明が掲載されています。
ただし、これは同社が紹介する由来の説明です。名前の響きだけを根拠に、ロシアから伝わったお菓子だと決めつけることはできません。
また、映画にシベリアが登場する理由についても、この名前の由来だけで監督の意図を説明することはできません。お菓子の歴史と、映画で使われた意味は別の話になります。
『風立ちぬ』のシベリアは今も食べられる?
ジブリパークでは公式に紹介されている
2026年10月22日の確認時点で、ジブリパーク公式サイトは、「ジブリの大倉庫」にあるミルクスタンド シベリ❆あんでシベリアを紹介しています。
牛乳とともに楽しめるお菓子として案内されていますが、商品がなくなり次第販売を終了するとの注意書きがあります。また、ジブリの大倉庫への入場にはチケットが必要です。
映画に登場した食べ物を、現実でも味わえるのは面白いですね。映像では想像するしかなかった甘さや食感を、自分で確かめる楽しみがあります。
ただし、訪問日の販売や在庫まで保証されるわけではないため、利用する際は最新の公式案内を確認してください。
製菓店の商品にも、それぞれのシベリアがある
シベリアは、ジブリパークだけのお菓子ではありません。先ほど紹介した村岡総本舗のように、製造・販売している菓子店もあります。
探すときは、映画と同じような見た目かどうかに加えて、羊羹を使っているか、どのような餡を組み合わせているかを見ると、商品の違いが分かります。
「映画に出ていたから気になった」が入口でも、そこからお菓子そのものに興味が広がることがあります。シベリアという名前を覚えたら、お店で見つけたときにも目が留まりそうです。
まとめ|シベリアは映画の外にもある、カステラと小豆のお菓子
『風立ちぬ』で二郎が食べていたシベリアは、カステラで羊羹やあんこを挟んだ実在のお菓子です。
黄色い生地と小豆の層が特徴で、現在もジブリパークや製菓店の商品として、その存在を確かめられます。
映画の中で気になった食べ物の名前が分かると、画面の向こうの暮らしが少し身近になりますね。
大きな出来事だけでなく、登場人物が口にするお菓子から作品への関心が広がる。シベリアは、そんな楽しみ方の入口になる一品ではないでしょうか。

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