『火垂るの墓』の音楽を担当したのは誰なのでしょうか。また、映画の音をもう一度聴きたい場合、どのアルバムを探せばよいのでしょうか。
最初に答えると、『火垂るの墓』の映画本編の音楽を担当したのは、間宮芳生です。関連する音楽作品には「サウンドトラック集」と「イメージアルバム集」があり、内容が異なります。
特に注意したいのは、本作のサウンドトラックが、音楽だけを切り離したアルバムではなく、セリフや効果音も含むものとして公式に紹介されていることです。
この記事では、音楽担当者とアルバムの違い、収録内容を公式情報から整理します。映画の音楽を探す際に、名前の似た商品を取り違えないための参考にしてください。
『火垂るの墓』の音楽担当は間宮芳生
『火垂るの墓』の音楽を担当した間宮芳生の名前は、「まみや・みちお」と読みます。
スタジオジブリ公式の作品情報では、原作が野坂昭如、脚本・監督が高畑勲、音楽が間宮芳生と記載されています。
映画について調べるとき、監督や声優に比べて、音楽担当者の名前は見落としやすいかもしれません。しかし、音楽も、映像や声とともに作品の印象を作る大切な要素です。
三鷹の森ジブリ美術館の公式オンラインショップでは、本作の音楽について、オーケストラやピアノの旋律を通じて、兄妹の日常とはかなさを描くものとして紹介しています。
出典:三鷹の森ジブリ美術館オンラインショップ『火垂るの墓』サウンドトラック
これは商品の公式な紹介です。一方で、どの音を悲しいと感じるか、どんな場面が思い浮かぶかは、聴く人によって異なります。作曲者の名前を押さえたうえで、自分には何が印象に残ったのかを考えると、音楽から作品を見る入口になります。
サウンドトラックとイメージアルバムは別の作品
『火垂るの墓』の関連アルバムを探すと、「サウンドトラック集」と「イメージアルバム集」が見つかります。
どちらも作品に関係する音楽ですが、同じ内容を別の名前で出しているわけではありません。徳間ジャパンの公式紹介では、それぞれの性格が分けて説明されています。
| アルバム | 公式紹介から分かる特徴 |
|---|---|
| サウンドトラック集 | 映画の場面を選び、音楽に加えてセリフや効果音も収録 |
| イメージアルバム集 | 戦争への思いや、清太と節子の物語をイメージした音楽作品 |
映画の場面の音をたどりたいのか、作品をイメージした音楽を聴きたいのか。まず、その違いを意識すると選びやすくなります。
ただし、イメージアルバムの曲が、映画のどの場面に対応するかを、題名だけで判断することはできません。映画本編での使用については、別に確認が必要です。
『火垂るの墓』のサウンドトラックはセリフや効果音も含む
「サウンドトラック」と聞くと、映画で流れる音楽だけを集めたCDを思い浮かべる人もいると思います。
しかし、『火垂るの墓』のサウンドトラック集について、徳間ジャパンは、音楽だけでなくセリフや効果音も含めて、映画の音を収めたアルバムとして説明しています。
ここは、購入前に知っておきたい特徴です。本作のサウンドトラック集を「セリフのないBGMだけのアルバム」と考えて選ぶと、期待した内容と違う可能性があります。
また、公式紹介では映画の場面を選んで収録したものとされています。映画全編の音声が、最初から最後まで省略なく入っているという意味でもありません。
音楽だけを聴く場合と、声や効果音も一緒に聴く場合では、作品との向き合い方も変わります。後者では、人物の言葉や、その場にある音も含めて、場面を思い返す聴き方ができそうです。
「あの曲をもう一度聴きたい」と思ったときほど、アルバム名だけで決めず、どんな音が収められているのかを確認しておきたいところです。
サウンドトラック集にはどんな曲名が並ぶ?
徳間ジャパンのCD商品ページには、『火垂るの墓』サウンドトラック集の収録項目が掲載されています。
その中には「節子と清太~メインタイトル」「初夏」「池のほとり」「海へ」「ドロップス」「ほたる」「ふたり~エンドタイトル」などがあります。
出典:徳間ジャパン公式『火垂るの墓』サウンドトラック集・収録内容
人物や季節、場所、身近な物の名前が並んでいることが分かります。戦争を扱った作品でも、アルバムの題名には、兄妹が過ごす日々に関係する言葉が含まれているのです。
ただし、収録項目の題名だけで、各トラックの音色や楽器、場面の細部まで説明することはできません。題名から受けるイメージと、実際の収録音源は分けて考える必要があります。
映画の物語を先に知りたくない場合は、収録一覧にも注意してください。中には、物語の展開を示す題名もあります。これから初めて見る人は、詳しい曲目を読むかどうかを、自分で選んでもよいでしょう。
イメージアルバムには三人の音楽家が関わっている
もう一方のイメージアルバム集では、間宮芳生に加えて、佐藤允彦、吉川和夫の名前が公式に紹介されています。
徳間ジャパンの説明では、三人の音楽家による、戦争への思いと、清太と節子の物語をイメージしたアルバムという位置づけです。
そのため、映画本編の音楽担当が間宮芳生であることと、イメージアルバムに三人が関わっていることは、矛盾しません。紹介している対象が異なるのです。
検索結果で複数の作曲家の名前が出てきても、すぐに「映画の音楽担当者が三人いる」と判断せず、どのアルバムの説明なのかを見てみましょう。
作品の名前が同じでも、映画のための音と、物語から広がる音楽作品では、聴き方が変わります。違いを知って選べば、買ってから「思っていたものと違う」となることも減らせるはずです。映画公開年とCDの発売日は、分けて確認しよう
サウンドトラックを調べると、映画は1988年の作品なのに、CDの商品情報には別の発売年が書かれていて、戸惑うことがあるかもしれません。
徳間ジャパンの公式商品ページでは、品番「TKCA-71116」の『火垂るの墓』サウンドトラック集は、1997年4月5日発売と記載されています。
一方、アニメ映画の公開日は1988年4月16日です。CDの商品ページにある発売日は、その品番の商品についての情報であり、映画の公開年を示すものではありません。
映画が公開された年、音楽が制作された時期、手元の商品が発売された日は、同じとは限りません。また、このCDの発売日だけから、関連する音楽商品が初めて世に出た時期まで判断することもできません。
中古品などを探す際にも、作品名だけでなく、品番と収録内容を確認すると、探している商品かどうかを見分けやすくなります。
『火垂るの墓』のアルバムを選ぶときに確認したいこと
まずは「サウンドトラック」か「イメージアルバム」かを見る
最初に確認したいのは、商品名の後半です。『火垂るの墓』という作品名が同じでも、「サウンドトラック集」と「イメージアルバム集」では内容が異なります。
映画の場面を音でたどりたいなら、セリフや効果音も含むサウンドトラック集が、目的に合うか確認してみましょう。一方、作品をイメージした音楽に触れたい場合は、イメージアルバム集の紹介や曲目が手がかりになります。
どちらが優れているかではなく、何を聴きたいかによって選ぶものです。
CDとアナログレコードを取り違えない
徳間ジャパンのスタジオジブリレコーズのページでは、『火垂るの墓』のアナログレコードも紹介されています。CDの商品ページとは、媒体や商品仕様が異なります。
ジャケットが似ていても、再生に必要な機器は同じではありません。購入を考える場合は、商品説明の「CD」「LP」「アナログ」などの表記を確認してください。
また、付属する解説や台本などの内容についても、別の媒体の説明をそのまま当てはめず、選んだ商品の仕様を見る必要があります。
曲名だけで、探している音源と同じだと決めない
映画の中で耳にした音を探す場合は、曲名が一致しているかに加えて、どの演奏・録音なのかも大切です。
一般に、映画で使われた音源と、後から別の演奏者が録音したカバーや編曲版は、同じ曲でも聴こえ方が異なります。検索で作品名と曲名が出てきただけでは、映画と同じ音源だとは判断できません。
商品名、演奏者や参加者、収録内容、媒体を合わせて見る。この順番で確認すると、選び間違いを減らせます。
音楽と一緒に、声や効果音に耳を向ける楽しみ
ここからは、セリフや効果音も含むサウンドトラックという特徴から、聴き方を考えてみます。
映画を見ているとき、私たちは人物の表情や動き、背景にも注意を向けています。そのため、音楽がどこで始まったのか、声の後にどのくらい間があるのかまで、常に意識しているとは限りません。
画面から離れて音に耳を傾けると、言葉の調子や、言葉と言葉の間にある音が、気になることもあるでしょう。サウンドトラックに声や効果音が含まれることは、音楽だけを聴きたい人には注意点ですが、場面の音の組み合わせに注目したい人には特徴になります。
ただし、収録されているのは選ばれた場面です。アルバムを聴くだけで、映画全体の音響演出をすべて確認できるわけではありません。
そのうえで、旋律だけでなく、人物の声や周囲の音と組み合わさったときに、場面がどう感じられるかを考える聴き方もできます。
「音楽を聴くつもりやったのに、声のほうが気になった」ということもあるかもしれません。どの音に意識が向くかを決めつけずに聴くと、映画を見ていたときとは違う発見につながりそうです。
「悲しい音楽」という印象だけでまとめない
『火垂るの墓』の音楽を、映画の内容から「悲しい音楽」と一言で捉えたくなることもあるでしょう。しかし、公式の収録一覧には、季節や場所、日常の物を表す題名も並んでいます。
その題名だけで曲調を判断することはできませんが、聴く前からすべてを同じ感情に結びつけないほうが、音の違いにも気づきやすいはずです。
穏やかに聞こえる部分があるのか、緊張を感じるのか、映像を思い浮かべることで印象が変わるのか。実際に耳にした音と、自分が受け取った感情を照らし合わせて考えることができます。
また、「悲しく聞こえた」という感想と、「悲しませるために作曲された」という制作意図は別です。作曲者の発言を確認していない場合は、意図まで断定せず、自分がどう感じたかとして受け止めたいところです。
映画の記憶が強いほど、音を聴く前から気持ちが動くこともあるやろなと思います。その反応も大切にしつつ、目の前の音にも耳を向ける。そんな聴き方があってもよいのではないでしょうか。
まとめ|音楽は間宮芳生、アルバムは内容の違いを確認しよう
『火垂るの墓』の映画本編の音楽を担当したのは、間宮芳生です。関連する音楽作品には、サウンドトラック集とイメージアルバム集があります。
サウンドトラック集は、音楽に加えてセリフや効果音も含む、映画の場面を選んで収録したアルバムです。映画全編の音声や、BGMだけを集めた商品だと思い込まないようにしましょう。
イメージアルバム集には、間宮芳生、佐藤允彦、吉川和夫が関わり、戦争への思いや兄妹の物語をイメージした音楽が収められています。
探す際は、アルバムの種類、媒体、品番、曲目を確認すると選びやすくなります。音楽そのものに加え、声や効果音との重なりにも耳を向けると、映像から受け取っていた印象を、別の角度から考えられるかもしれません。

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