『となりのトトロ』のサツキとメイは、誰が声を担当しているのでしょうか。お父さんの穏やかな声も、気になるところです。
サツキの声は日高のり子さん、メイの声は坂本千夏さん、父親の声は糸井重里さんです。お母さんは島本須美さん、おばあちゃんは北林谷栄さん、トトロは高木均さんが担当しています。
声の出演者を知ると、姉妹の性格の違いや、家族の会話の雰囲気にも目を向けやすくなります。サツキのはきはきした話し方、メイの勢いのある声、お父さんのゆったりした受け答え。それぞれが違うからこそ、草壁家のやり取りに自然なリズムが生まれているように感じられます。
この記事では、日本語版の声優一覧を紹介したうえで、サツキ・メイ・父親の声が人物の魅力とどうつながっているのかを考えていきます。物語の結末には踏み込まず、声と演技に注目して整理します。
『となりのトトロ』声優一覧|登場人物と担当キャスト
まずは、登場人物と声の出演者を一覧で確認しましょう。以下は、日本テレビ「金曜ロードショー」の公式作品ページに掲載されているキャストです。
| 登場人物 | 声の出演者 |
|---|---|
| サツキ | 日高のり子 |
| メイ | 坂本千夏 |
| とうさん | 糸井重里 |
| かあさん | 島本須美 |
| ばあちゃん | 北林谷栄 |
| トトロ | 高木均 |
| カンタの母 | 丸山裕子 |
| 先生 | 鷲尾真知子 |
| 本家のばあちゃん | 鈴木れい子 |
| カンタの父 | 広瀬正志 |
| カンタ | 雨笠利幸 |
| 草刈り男 | 千葉繁 |
出典:日本テレビ「金曜ロードショー」『となりのトトロ』作品情報・キャスト一覧
この表は、同ページに記載された出演者をまとめたものです。名前のない端役を含めた全出演者の一覧ではありません。また、海外向けの吹き替え版ではなく、日本語版の配役を紹介しています。
なお、「ばあちゃん」と「本家のばあちゃん」は別の役です。サツキとメイの近くで暮らし、新しい家や田舎の生活について教えてくれるおばあちゃんは、北林谷栄さんが担当しています。
サツキの声優は日高のり子|しっかりしたお姉ちゃんの中にある子どもらしさ
サツキの声を担当しているのは、日高のり子さんです。メイの姉として行動するサツキには、はきはきした声と、相手に伝わるように話す明瞭さがよく合っています。
新しい家を探検するときのサツキは、好奇心いっぱいの女の子です。一方、日々の生活ではお弁当を用意したり、妹の世話をしたりする姿も描かれます。同じ人物の中に、遊びたい子どもの顔と、家族を支えるお姉ちゃんの顔があるわけです。
ここで注目したいのは、サツキがいつも同じ調子で話しているわけではないことです。メイに声をかけるとき、大人と話すとき、うれしいことを伝えるときでは、声の勢いや響きが変わります。その違いによって、サツキが相手や状況に合わせて振る舞っているように受け取れます。
しっかりしているからといって、気持ちまで大人になったわけではない。そんなサツキの姿を、声の変化からも考えられるのではないでしょうか。
「お姉ちゃんやから大丈夫」と周りが思ってしまっても、本人には本人の不安があるんよな。サツキの演技に注目すると、頼もしさだけで人物を捉えず、その内側にある幼さにも目を向けやすくなります。
これは演技から読み取れる一つの解釈です。日高さんや制作側が、すべての場面についてこの意図を説明しているという意味ではありません。
メイの声優は坂本千夏|気持ちがそのまま声に出る魅力
メイの声を担当しているのは、坂本千夏さんです。サツキと比べると、メイの話し方には、目の前の出来事へ飛び込んでいくような勢いがあります。
不思議なものを見つければ興味が向き、伝えたいことがあれば一生懸命に話す。メイの声は、きれいに説明を組み立てることよりも、その瞬間の気持ちを届けることに重心があるように聞こえます。
トトロに出会う場面でも、相手の正体を慎重に調べるというより、目の前にいる大きな生き物に興味を持って近づいていきます。声の勢いと身体の動きが重なることで、メイの好奇心が伝わってくる場面です。
ただ、メイの魅力は元気のよさだけではありません。甘えたいとき、思いどおりにならないとき、自分の気持ちを分かってほしいときでは、声の調子が変わります。幼い子どもの感情が、短い言葉にもにじむように受け取れます。
大人からすれば、順番に説明してほしい場面もあるでしょう。でも、幼い子にとっては「今、伝えたい」が先にある。メイの話し方には、その切実さが表れているように思えます。
サツキは相手に伝えるために言葉を整え、メイは気持ちの勢いで言葉を出す。そうした違いに注目すると、姉妹が単に「年上と年下」として描き分けられているだけではないことが見えてきます。
父親の声は糸井重里|子どもの話を受け止める穏やかな響き
サツキとメイの父親の声を担当しているのは、糸井重里さんです。スタジオジブリの公式作品ページにも、声の出演者として名前が掲載されています。
お父さんの声には、姉妹の勢いをそのまま押し返さない、ゆったりした調子があります。子どもたちが新しい家に驚いたり、不思議な体験を話したりする場面でも、受け答えが会話の空気をやわらげているように感じられます。
メイからトトロの話を聞いたあと、お父さんは姉妹と一緒に大きなクスノキのもとへ向かいます。子どもの話を聞き、その体験に付き合う行動が描かれているわけです。穏やかな声が重なることで、姉妹にとって話しかけやすい父親にも見えます。
子どもが何かを話し始めたとき、内容の正しさを確かめる前に、まず聞いてもらえる。その安心感は、親子の距離を考えるうえでも気になるところです。
何でも分かってくれる完璧なお父さん、とまで決めつける必要はないでしょう。ただ、この家では子どもの驚きや想像が会話に入ってくる。糸井さんの声は、そうした草壁家の雰囲気を支える一つの要素と考えられます。お母さんの声優は島本須美|離れていても感じられる家族のつながり
サツキとメイのお母さんの声を担当しているのは、島本須美さんです。お母さんは入院しているため、草壁家での毎日の暮らしに、いつも一緒にいるわけではありません。
それでも、姉妹がお見舞いに行く場面では、家族の距離が近づいたように感じられます。お母さんがサツキの髪を整えるやり取りには、姉として頑張っているサツキが、娘として甘えられる時間が描かれています。
この場面で注目したいのは、会話の内容だけでなく、お母さんの落ち着いた声です。サツキやメイの話を受ける声の調子が、病室でのひとときを穏やかなものにしているように聞こえます。
普段は妹を支えているサツキも、お母さんの前では支えてもらう側になれる。声のやり取りに耳を向けると、そんな親子の関係も読み取れるのではないでしょうか。
しっかりした子にも、安心して甘えられる相手は必要なんよな。お母さんの声は、サツキを「頼れるお姉ちゃん」だけで捉えないための、大切な手がかりになっているように思えます。
おばあちゃんの声優は北林谷栄|新しい土地で暮らす姉妹を支える声
姉妹の近くで暮らすおばあちゃんの声は、北林谷栄さんです。新しい家にいたまっくろくろすけについて教えたり、メイを見守ったりする、身近な大人として登場します。
おばあちゃんの話し方には、お父さんやお母さんとは違う、土地の暮らしに根を下ろした人の雰囲気があります。声の響きや言葉の間から、姉妹がまだ知らないことを知っている人物として受け取れます。
まっくろくろすけを怖がる姉妹に対しても、おばあちゃんは、その存在を説明します。子どもたちの驚きを受け止めながら言葉を返すことで、知らない家への不安が少しやわらぐように見える場面です。
また、おばあちゃんの声には、やさしさだけでなく、必要なときに動いてくれる頼もしさも感じられます。いつも静かに話すことだけが安心につながるわけではなく、相手を気にかける強さも、声から伝わるのかもしれません。
草壁家の暮らしは、家族だけで完結していません。おばあちゃんの声や行動に注目すると、新しい土地に姉妹の居場所が少しずつできていく過程も見えてきます。
トトロの声優は高木均|言葉が少なくても存在感が伝わる理由
トトロの声を担当しているのは、高木均さんです。トトロは、人間の登場人物のように長い会話をして、自分の考えや正体を説明する存在ではありません。
そのため、トトロの声を考えるときは、セリフの意味だけでなく、うなり声や大きな声の響きにも注目したいところです。身体の大きさや表情、動きと重なることで、不思議な生き物の存在感が伝わってきます。
メイが初めて出会う場面では、大きな身体と低く響く声が、相手が人間とは違う存在であることを感じさせます。一方で、眠っている姿やメイへの反応には、近づいてみたくなるような親しみもあります。
雨のバス停では、傘に落ちる雨粒への反応が、声や動きによって表現されます。何が楽しいのかを説明する言葉がなくても、トトロがその音に興味を持っていることは伝わってきます。
トトロの声は、正体を説明するためのものというより、姉妹と同じ場所にいる生き物としての実感を生むもの、と考えられます。
言葉で全部分からなくても、驚いていることや楽しんでいることは伝わる。トトロの声には、そうした交流のおもしろさがあるのではないでしょうか。
カンタや周囲の大人たちの声にも注目したい
カンタの声を担当しているのは雨笠利幸さんです。また、カンタの母は丸山裕子さん、父は広瀬正志さん、学校の先生は鷲尾真知子さんが担当しています。
カンタは、サツキに対して、気持ちを何でも言葉にして伝える人物ではありません。雨の日に傘を渡す場面では、行動と短いやり取りから、ぶっきらぼうさの中にある気遣いを読み取れます。
姉妹の会話が比較的はっきりと気持ちを表すのに対し、カンタとのやり取りでは、言葉にならない部分にも目が向きます。声の勢いだけでなく、言い方や間を聞くことで、人物同士の距離を考えられる場面です。
学校の先生や近所の大人たちにも、それぞれ違う話し方があります。その違いがあることで、姉妹の周囲に、別々の生活を持つ人たちが暮らしているように感じられます。
なお、上の声優一覧にある「本家のばあちゃん」は鈴木れい子さん、「草刈り男」は千葉繁さんです。出演者を確認する際は、役名が似ている人物を混同しないようにすると分かりやすいでしょう。
配役の確認元:日本テレビ「金曜ロードショー」『となりのトトロ』キャスト/スタッフ
まとめ|『となりのトトロ』は声の違いからも人物の魅力が見えてくる
『となりのトトロ』のサツキは日高のり子さん、メイは坂本千夏さん、父親は糸井重里さんが声を担当しています。お母さんは島本須美さん、おばあちゃんは北林谷栄さん、トトロは高木均さんです。
声優の名前を確認したあとに注目したいのは、それぞれの声が会話の中でどう響いているかです。姉妹の勢いをお父さんが受け止め、お母さんとの会話ではサツキの娘としての顔が見え、おばあちゃんの言葉からは新しい土地の暮らしが伝わってきます。
そしてトトロは、長い説明をしなくても、声と動きで姉妹と関わります。人間の会話とは違う形で気持ちが通じるところも、この作品の魅力と考えられます。
誰が声を担当しているかを知り、その声が人物同士の関係をどう感じさせるかに耳を向ける。そんな見方をすると、登場人物の表情や動きと一緒に、会話の間まで楽しめるのではないでしょうか。

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